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次世代さんへ。
噂では聞いてます。あんたは凄い奴だと。いったいどんな人がやってくるのだろうかと、モー!この現世代1丁目町内会の井戸端会議では話題の中心です。次世代がやって来るときは町内会では毎回一応にはざわめくのですが、今回のような前評判の高さは異常でここ100年なかったような気がしますね、100年前というのはたしか1番地の電気さんが引っ越してきた時じゃなかったかな?あの時も結構、凄かったですね。
しかし今度の次世代さんの前評判には実はそれとは又違った不思議な盛りあがりをみせてるんですよ。そのあたりをお話ししときましょう。先日うちの子供があなたをお見かけしたと申しておりました、場所は秋葉原の交差点だったそうです。これも妙なんですよね、今までの次世代さんはなかなか子供には姿を見せない人が多かったのですが、いきなり子供が目撃するっていうのもビックリいたしまた。
もっと驚いたことにうちのおじいちゃんが見たって言うんですよ!次世代さんを、年寄りが次世代ですよ、それを何処で見たと思います?夢で見たって言うんですよ、でどんな夢だったの?って聞くと「森の中に捨てられる夢」って言ったんですよ、で私が「何が?」って聞き返すと帰って来た返事が、「私かもしくは冷蔵庫が・・・」。
それって次世代なのっておじいちゃんに聞くと、「夢のタイトル文字が次世代だった」と訳のわからんことを言い張るのですよ。
この子供と老人が次世代の目撃者って言うのだけでも十分不可解なのにそれに輪をかけるようにもう一人の目撃者が現われでんですよ。丁度私達が「次世代ってどんな形をしてるんだろうね」っと表に出て立ち話をしている時でした。誰だと思います、それが裏の寺のお坊さまなんですよ、つかつかと私達の話しの輪の中に入ってきて「いのちの話しをしていいか?」っていうもんだから「今、それどころじゃないの!」って突っぱねようとすると、「私は次世代を見た!」ってお坊さまが突然言うんですよ、私達、次世代って言葉に今敏感なもんだから、ころっと手のひら返しちゃって、「・・でどんな形だった、次世代って?」って聞くと、お坊さまは大きく手を真横に広げて、その手をゆっくり頭上に持ち上げて行き、手を合わせ、背伸びをしているように体を一直線にし手足を伸ばし、つま先立ちになり、安定感をなくしそのまま倒れました。
次世代さんあなたが町内会にひっこしてこられるにあたってはこちらから意見書を もってそちらに伺いますのであなたの現住所を教えてください。
企画特集 次世代へのメッセージ
毎日新聞創刊130年記念特集(2001年2月21日)より転載
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